なぜ借方は左側で貸方は右側となるのか。簿記の歴史から理由を知ろう

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簿記では最初に借方と貸方について学びます。

 

この意味、知っている人いますか?

 

細かく書くと混乱のタネとなるため、理由を書いていないテキストが多いと思います。

 

仕訳やバランスシートを書く時の、左側を借方、右側を貸方と呼びます。

 

では、なぜ左側が借方、右側が貸方なのでしょうか?

 

その理由を簿記の歴史から紹介したいと思います。

 

カネを借りた人の名前を帳簿に書いていた

14世界史、商業の盛んであったイタリアでは、簿記が発達していました。

 

商人たちは日々取引の帳簿を付けていたのですが、お金を貸した時の仕訳は次のように書いていました。

 

借方 貸方
田中1,000円 現金1,000円

 

この仕訳は田中さんに現金を1,000円貸したというものです。

 

今は貸付金という勘定項目を使うのですが、この時代は人の名前を書いていました。

 

左側に金を借りた人を書いたため、左側が借方となったのです。

 

反対に、自分がお金を借りた場合は次のように仕訳を書いていました。

 

借方 貸方
現金1,000円 佐藤1,000円

 

これは佐藤さんから現金1,000円を借りたという仕訳です。

 

このように右側に金を貸してくれた人を書いたため、右側が貸方となった訳です。

 

覚えるだけでも簿記の実力は付きますが、こうした歴史を含めて理解すると学ぶのが楽しくなってきますよ。

 

簿記の歴史を知るには、この本がオススメです。

是非手に取ってみてください。

帳簿の世界史