アスクル騒動でのヤフーは不可解
アスクル岩田社長の再任反対が話題になっていますね
ヤフーがアスクルに対し、8月の株主総会では岩田社長の再任に反対すると表明しています。
大株主が取締役の決議に反対する事自体は、特別な事ではありません。
業績が悪ければ、社長は退任させられるものです。
(ヤフーはアスクルの約45%の株式を保有)
しかし、今回は次の3つの点があるため、裏で何かしらの意図があると思われます。
- 2019年1月にロハコ事業譲渡の申込があった
- 再任反対理由が業績の低迷(一時要因)のみ
- ヤフーは社長候補の提案をしない
具体的に、どのような点が不可解なのかを解説したいと思います。
ヤフーの要求は社長の退任のみ
ヤフー側は社長の退任のみを要求しています。
しかし、退任させて代わりに誰を社長にさせるという要求がありません。
新社長を指定するのが一般的
大株主が社長を退任させる場合、代わりに自社から人員を送り込むのが一般的です。
自社社員が社長となる事で企業をコントロールしようとする訳です。
ですが、今回ヤフーは次期社長はアスクル側に選任するとしています。
せめて、現役員の内の誰かを指名するぐらいやるのが普通だと思うんですがね。
再任反対理由も微妙
再任反対の理由をヤフー側は業績悪化としています。
とはいえ、配送料の高騰や2017年の倉庫火災の影響を考えると、社長の手腕の差とは思えません。
社長交代により改善するビジョンが無い中で、とりあえず退任というのは違和感があります。
ロハコが欲しいのか?
ヤフーは19年1月にロハコ事業の譲渡可否の検討要請をしています。
https://pdf.irpocket.com/C2678/Uxy1/bg4s/mzxD.pdf
アスクルは譲渡は断っているのですが、これが再任反対の一因かもしれません。
とはいえ、ロハコ事業の譲渡が狙いならヤフーから人員を送り込むでしょうし、ここは謎です。
コンプライアンス的な問題であったり、資本提携時の契約に何か回避したい条項が含まれているのかもしれません。
まとめ
- ヤフーはアスクル社長の再任反対を表明
- ヤフーは次期社長の選任はアスクル任せ
- ロハコ事業が関係している可能性は低い