オモチャを直す習慣が無くなったのは、プラスチックが原因なのだろうか
オモチャ壊れちゃったし、もう捨てようかな
私には娘がいるのですが、最近こんな事をよく考えているなと、気付きました。
壊れると、大抵直そうとしないでポイしちゃうんです。
個人的には嫌いな考え方です。使い捨ては避けたいですし、モノは修理を楽しむものという気持ちがあります
簡単に捨ててしまうのは、オモチャが安いのが理由だろうなと思っていたのですが、ふと違う理由が思い浮かびました。
それがタイトルにも書いたプラスチックです。
私はプラスチック成形品を扱う会社で働いていて、昔は設計もやっていました。
なので、プラスチックの特性はよく知っています。
プラスチックは力を与えると粘りのある変形をしたり、加熱すると柔らかくなります。
(反対に加熱すると硬くなるプラスチックもあります)
また、金属と比較すると経年劣化に弱いというのも特徴です。
(種類によりますが、多湿環境に置いておくと脆くなります)
そして、力をかけ過ぎるとパキッと割れたり、へにゃへにゃになります。
ある程度までは曲がっていくんですが、ある一点を超えると一気にダメになる。
そして、一度割れてしまうと直すハードルが高いのです。
一度壊れると直しにくい
高温に溶かして繋がる事もできない訳ではないですが、200度以上は必要ですし、現実的ではありません。
木なら似たようなパーツを作りますが、プラスチックはそうそう作れません。
また、木なら複数のパーツの組み合わせで作りますが、プラスチックは大抵1つ1つのパーツが大きいはずです。
(パーツが分かれると、金型の関係でコストが跳ね上がる)
すると、大きなパーツの一部が壊れると、もう直すのが困難になります。
瞬間接着剤などで付けるぐらいしか方法は無さそうです。
それも、変形したり、力のかかる部位だとすぐ壊れてしまいます。
図解入門 よくわかる最新プラスチックの仕組みとはたらき[第3版]
直せるオモチャも悪くない
モノを直すというのは、子供にとって良い経験になります。
失敗しても直せば良いのだと分かれば、失敗を恐れない、チャレンジ精神が育めます。
オモチャを選ぶ時、これは直せるのかを基準に選ぶのもアリじゃないかなと思います。
お値段が張りますが、木のオモチャも悪くは無いですね。
直しやすいかどうか、自分の目で見極める必要がありますが。
面倒くさがらないで一度直してみてはどうでしょうか。