なぜ日本とアメリカを比べるのだろうか
年配の方って日本とアメリカを比べる事多くないです?
先日祖父と話していた時に、日本がアメリカに負ける理由は何だと思う?と聞かれました。
(文脈的に戦争ではなく、経済的面の話)
客観的に考えると、日本とアメリカを比べるのはナンセンスです。
何故そのように考えるのかと、日本と比べた方が良い国について説明しようと思います。
日本とアメリカを比べても意味がない
日本とアメリカを比べても意味が無い理由は、異なる要素が多過ぎるためです。
陸海空の環境が1つや2つ違う程度なら、比較して何故異なるか考察する事は有意義です。
しかし、アメリカと日本は異なる点が多過ぎます。むしろ、類似点を見つける事の方が難しいぐらい。
日本とアメリカの違いは、パッと思い付くだけでも、これほどあります。
- 国土面積
- 埋蔵資源
- 人口
- 言語
- 通貨
- 人種
- 戦力
- 移民数
明確な類似点というと、どちらも民主主義を採用しているぐらいしか思い浮かびません。
言語と通貨の差異は大きい
特に言語と通貨の差異は大きいと思います。
英語を公用語とした国は多数あるのに対し、日本語を公用語とする国はほぼ日本のみです。
通貨として流通する米ドルも大抵の国で使える上、基軸通貨になっています。
祖父に質問された時、私は英語が公用語である事から日本が負けていると答えておきました。
他の差異も大きいので、本心としては比べても仕方がないのになぁと思っていましたが。
なぜアメリカと比べるのか?
そもそも何故、欧州やアジア、アフリカなどの国ではなくアメリカと比べようとするのでしょうか。
恐らく、上の世代であるほど次の2つの時代を経験しているためだと思います。
①敗戦後の影響
1つは第二次世界大戦後のGHQ管理下の時代を経験しているためです。
現在と比べて米軍の存在感は大きかったでしょうし、外国=アメリカの印象は強くあったはずです。
植民地とはならなかったものの、アメリカの影響を強く受けた事は間違いないです。
②高度経済成長期の影響
国際経済の話をする上では、この時代の話を避ける事は無いでしょう。
ジャパンアズナンバーワンの時代です。
この時期は、戦後の復興期であった事と固定相場で円安のままであった事が影響して、日本のGNPが世界二位にまでなっています。
戦争では負けたものの、この時に経済では勝ったのだという意識が強いのだと考えられます。
この時は勝っていたのに、なぜか今は負けてしまった、という印象があるのかもしません。
正直、平成生まれの私からしたら、たまたまタイミングが合致した、というようにしか見えませんが。
日本と比べるならどのような国か
では、比べるならどのような国が良いのでしょうか?
目的によって異なりますが、国土面積や人口、資源、自然環境などの類似した国と比較する必要があります。
例えば、日本と国土面積の近い国を調べると次のようになります。
- イラク:44万km²
- パラグアイ:41万km²
- ジンバブエ:39万km²
- 日本:37万km²
- ドイツ:36万km²
- コンゴ共和国:34万km²
- フィンランド:34万km²
欧州のドイツやフィンランドなども国土面積が近いですね。
日本、ドイツ、フィンランドの三ヶ国でGNPを比較すれば、同じ国土でもどのような要素からGDPが異なってくるのかを検証する事ができます。
類似国家ならば、キーポイントとなる要素を取り入れれば同じ効果を上げられる可能性が高くなります。
これが逆に類似点のカケラもないアメリカと日本を比べてしまうと、何かを取り入れても環境が違うため、狙った効果が上げられない可能性が高い訳です。
まとめ
- 日本とアメリカの違いは多過ぎる
- 比べるなら国土面積や人口などの類似点の多い国と比べよう